20140806

コオロギ先生

コオロギ先生の施術 列車が全身を駆け抜ける 痛みや哀しみに手をふって どんどん駅を通過していく 一筋に流す 何も溜めない 流れ流れ ちんちんゴォーゴォー ちんゴォーゴォー 風かけぬけ 風鈴ちりん ちりん 余韻と静けさ 風情がある 余白の美 振り返らない、否定もしない 解釈しない そうかそうかと翻訳は続く ひもじい思いの子がいたら どうしたどうしたと味方になる 弱いも強いも長いも短いも知っている 短いテルミーを選んでやる科学 私が満足しても仕方ない 気になる事があっても 私は流す 私は我慢をする 10分間の食事と一緒 後はあなたが自分で仕上げる ドラマが始まる 五才の娘、 『すっと近づいて、くるりてしたよ。何回も同じことはしないよ。さっとカエルを捕まえるかんじ』